復刻・石油争奪世界戦

日本が侵略国家だと悪名高きレッテルを貼られた大東亜戦争に突入した年…1941年に出版された本を復刻しました! 

この本もまた戦後GHQによって処分された「焚書」です… 

  

この焚書には、20世紀に起きた世界各国の混乱に”共通した裏話”が鮮明に描かれています。 

そこには”石油”をめぐって数々の謀略・内政干渉・スパイ活動、さらには戦争が行われていたのです。 そしてその争いには必ず大国 アメリカとイギリスの姿が存在していたのでした。 

 

これからお話しする内容を聞くと、日本に「野蛮な侵略国家」だと一方的にレッテルを貼られてきた日本が、実際には侵略などではなく、むしろいかに真剣に生存を考えようとしていたのかということがわかるでしょう… そしてレッテルを貼ってきた英米の方こそ、いかに野蛮かということがわかるかと思います… 

 

その戦後GHQが消したかった不都合な事実を暴いた焚書の一部をご紹介します…

 
 

メキシコ革命の英雄マデロ

 

1910年、メキシコは独立100周年記念で祝砲と色鮮やかな花火が打ち上げられ、お祭り騒ぎだった。しかしその2ヶ月後、、、一転して銃や大砲の爆発音が響きわたっていた… 

 

当時メキシコでは、独裁政治だったディアス政権を倒すために、民主主義革命が起きていた。 

これが約10年にも及ぶメキシコ革命である。

 
 

VS

民主主義革命を目指す

独裁者

フランシスコ・マデロ

ポルフィリオ・ディアス

独裁政治を行うディアス大統領は、自分が儲かるために国内の主要産業のほとんどすべてを外国資本に売り飛ばしていた。 その結果、メキシコでは貧富の差が極端に拡大したのだった。 


そこでヒーローのように現れたのがカリスマ的人気を誇る”メキシコ革命の父 フランシスコ・マデロ”。 


「独裁者ディアスのせいでメキシコ人は保証も正義も平等もなく、金持ち外国人の奴隷として働かされている… 私は、メキシコ人のために戦う!」 


マデロは、政府軍から投げつけられた手榴弾で大怪我を負いながらもメキシコ人のために命がけで戦った。 


マデロがリーダーとなって血で血を洗うような争いが続いた結果。 どんなに政府軍に弾圧されようと、メキシコを想う気持ちは誰にも負けなかった。 そんなマデロ率いる革命勢力に、ディアス大統領は怖気づき、フランスへと亡命に追い込まれた、、、 


ここに、念願のマデロ政権が発足しメキシコに平穏が訪れるはずだった、、、しかし、、、

 
 

ヒーローは米国石油メジャーに送り込まれたエージェントだった

 

このメキシコ革命の裏には、、、

メキシコの莫大な利権を巡って繰り広げられている知られざる暗闘があったのである…

 

時計の針を少し戻す… 

 

実はディアスが独裁的支配をしている中、マデロはアメリカに逃げていた。 そして、マデロは、急に100万ドルの軍資金を手にメキシコに戻ってきたのである。 さらに、メキシコに帰ってきたマデロには、次々とメキシコの将軍たちが味方についた。 

 

なぜアメリカに逃避していたマデロが急に心変わりし、クーデターに必要な資金や兵士を揃えられたのか?

 

その背景にはアメリカと米国石油メジャー・スタンダードオイル会社の存在があったのである… 実はこのとき、アメリカ対イギリスの熾烈な駆け引きが行われていたのだった… 英米はともにメキシコの地下資源〝石油〟をめぐって争っていた。 

 

当時、アメリカの大手石油会社であるスタンダードオイルはそこかしこに地下深く眠る石油を掘り当て大儲けしていた。しかし突如、邪魔者が現れたのだった。 それは、ディアスと英国石油メジャーが合作したメキシカン・イーグル会社だった。 


ディアスは、メキシコの石油で儲けているアメリカを邪魔するかのようにイギリスを贔屓して石油会社を設立した。 そこで、メキシコの石油を独占していたスタンダードオイルは、邪魔者のディアス大統領を追い出したい、、、そのために送り込んだエージェントが、〝メキシコ革命のヒーロー 〟マデロだったのである。

 
 

(米)スタンダードオイル

マデロ

(英)メキシカン・イーグル

ディアス

そのため、ロックフェラー資本のスタンダードオイルはその財力と政治的影響力を駆使してマデロに革命を起こさせたということだったのだ。 


実際に、メキシコ駐在米国大使は、公開の席ではっきりとこう述べた。 「マデロ支持の運動は、スタンダードオイルがその資金を支出している」と… 。さらには、メキシコ油田会社の元社長は、「スタンダード石油の子会社がマデロに軍資金をわたし、革命を起こさせた」とまではっきり証言しているのだった。 


このようなことから、マデロと米国石油メジャーの間には強い結束が生まれ、各地の将軍達はマデロの背後にある権力と金力に恐れをなして、マデロの傘下に入ったのだった。 こうして、マデロは莫大な軍資金や兵士を手に入れられたワケだ。 

 

また、スタンダード石油会社とマデロとの間には、2つの重大契約が結ばれていた。 

1.マデロが大統領となった時に、全ての有利な利権をスタンダードオイルに許可すること。

2.メキシカン・イーグル石油会社に許可した全ての利権を取消すこと。

この契約からもわかる通り、マデロが大統領になった暁には、米国のスタンダードオイルがボロ儲けできるのです。 

 

つまり、マデロは革命の英雄という世間のイメージとは裏腹に、アメリカの石油利権を擁護するために、アメリカが儲けるために送り込まれた刺客だったのである… 

 

しかし、これだけでは終わらなかった… 

マデロが大統領に就任後、メキシコ史上「悲劇の10日間」として知られるクーデターが起きた。 人口1,500万人ほどの国で、150万人の犠牲者が出るという、信じられない数字が語られている。 これは、スタンダードオイルのロボットにすぎないマデロを嫌っていた英国がウェルタ将軍に白羽の矢を立てさせマデロを暗殺したのです。 

今度は、英国の操り人形としてウエルタ将軍がメキシコ大統領となった。 

 

しかし、これに対し、ロックフェラーの代弁者は、 

「アメリカの要求を承認するような従順な大統領に代るまでは、依然としてメキシコ革命はつづくであろう」とはっきりと決意表明をした。 

このようにアメリカはその伝統たる「石油の一滴は血の一滴」「一滴でも沢山取れ」のスローガンの元、彼らの行手を阻むものに容赦なく襲い掛かり、一国の犠牲などは関心の外だった。 


こうしてメキシコ革命は、米英とも自国の石油権益を擁護するため、金力をふんだに使った代理戦争だったのである。 そのせいでメキシコ革命は激化し、血みどろな争いへと進んでいったのである。

 

そしてこうした世界で起きた英米の石油をめぐるおぞましい争奪戦を、戦前の日本人はまざまざと見せつけられていた。 道理も何もなく、利権を得るためならどんな手でも使おうとする英米に呑まれてはいけない。 

自分の足で立たなければいけない…

野蛮な輩たちから自分の親や子供、家族、そして国を守らなければならない… 

そんな思いで必死に戦おうとしていたのである…

 
 

英米の石油をめぐる陰謀を戦前の日本人は理解していた

 

あなたはここまでの話を聞いてどう思いましたか? 

 

遠く離れたメキシコは、英米の石油利権争いに巻き込まれた挙句、大統領がコントロールされ革命まで意図的に起こされました。しかし、メキシコはほんの一例にすぎません。 アメリカは石油を確保するために、恫喝、策略、内政干渉、さらには戦争といった危険な手法で、メキシコだけでなく世界をかき乱していたのです。 

 

このような悪行の数々をアメリカはどうしても知られたくなかったのです。 そこで、GHQはこういった彼らにとって不都合な真実を日本人からその存在を消そうと画策したのです… 

これが、今回紹介した本が処分対象になった理由です。

 

でもよく考えてみてください。 

石油は日常生活に不可欠なだけでなく、戦争では石油が勝敗を決めると言っても過言ではありません。 現に先人たちは石油をめぐる争いの最前線にいたのですから、当たり前ですよね。 

 

そして今日、こういった石油で読み解く歴史が語られることもなければ、事実を報道するメディアもありません。 だから、私たちは世界情勢を読み解くことができず、世界から取り残されてしまっているのです。 

 

つまり、アメリカは、我々から不都合な事実を消し去るだけでなく、二度とアメリカの脅威とならぬよう・アメリカの石油利権を脅かさないように我々に目隠しをしてしまったのです。

 

世界で起きていることのベースは「石油」です。 結局、世界は「石油」に動かされていると言っても過言ではないでしょう。 日本は石油のほぼ100%を輸入に頼り、そのうちテロや武力衝突が多発している中東の石油に依存しています。 否が応でも、日本は日常に不可欠な「石油」を獲得するために、国際社会の熾烈な駆け引きや争いに巻き込まれているのです。 

 

安定的に石油を獲得するには「石油」というフィルターで、日本と世界の動きを見直さなければ世界に取り残されてしまうでしょう。

 
 

先人が残してくれた遺産

 

当時の私たちの先人たちが何を考えていたのかを直接聞ける機会は少なくなりました。 しかし、焚書には、先人たちが後世に残してくれた重要な記録や遺志が書かれています。 それはまるで素晴らしい日本を後世に繋ぐために残された遺書のようなものです。 

それが、他国にとって不利益を被るからと、日本の歴史から消されたままでいいのでしょうか?

 

そういった我々のお爺さん、お婆さんが必死で残してくれた真実が分かる焚書の一つがこの『石油争奪世界戦』です。 

 

現在の「米中覇権戦争」を読み解く上でも知っておくべき世界中の地下資源を奪い合う英米のおぞましい「石油争奪戦」の黒歴史を是非ご覧ください。 「あと30年で枯渇する」はずだった石油が、いまなお世界と日本を動かし続けているカラクリをわかりやすく解説しています。 

 

この本を読めば、アメリカが隠したいこれらの事実もわかるのです。 

 

・第一次世界大戦でドイツが敗戦した本当の原因 

・ペルシャの石油開発の権利を奪う英国のスパイの策略 

・地中海の王者であるためのメソポタミアやイラン高原の石油 

・パナマ運河を巡る英国と米国の情報&工作戦 

・米国が遠のくイラン、イラクや蘭領東インドにまで魔手を伸ばした理由 

・北樺太石油をめぐる日本とソビエト、そして米国の陰謀 

 

そして、現在の各国の紛争やテロ事件お背景も「石油」というフィルターを通してみると疑問点がストンと腑に落ちるでしょう…

 

この戦後GHQが没収・破棄した名著は弊社だけでしか手に入れることができません。 

 

目次

序文

海軍少将 匝瑳胤次閣下

第1章 石油時代

●現代文明の血液

●本邦石油発祥記

●世界石油起源

●世界石油の支配

●石油消費と涸渇問題

 

第2章 石油の初登場

●インディアンの妙薬

●石油時代の黎明

●ナポレオンとライオン

●石油王国建設

●極東石油販売戦

 

 

第3章 無敵海軍の陰に

●砂漠の彷徨者

●ダァシーをめぐりて

●英国諜報部の魔手

●スペイン後日談

 

 

第4章 メキシコの嵐

●追われる土民

●英国資本の侵入

●英米諜略戦

●血の搾取

●メキシコの爆弾動議

 

 

第5章 世界大戦と石油

●『ドランク・ナハ・オステン』

●石油の中の鋼鉄男

●連合軍の危機

●神秘人ザハロフ登場

●希土戦争の陰に

●英米対ソ石油戦

 

 

第6章 米国の危機

●サン・レモの秘密

●英国の米国侵入

●喘ぐ米国石油

●ティポット・ドーム事件

●米国攻勢に転ず

 

 

第7章 燃ゆるメキシコ

●メキシコの赤い火

●石油に屈伏する

●米墨戦争前夜

●米国の勝利

●残された宿題

 

 

第8章 南米決戦記

●独裁者の国

●デターディング笑う

●カリブ海の石油基地

 

 

第9章 パナマ運河を繞りて

●英国の対米戦態勢

●英国監督油田の正体

●パナマの覇者

●カリブ海のバルカン化

 

 

第10章 回教圏に動く魔手

●アラビアのベル嬢

●石油地帯の傀儡王

●スパイは躍る

●アラビアの獅子王

●東地中海の心臓

 

 

第11章 イラン石油争奪記

●ペルシャの爆弾通告

●蠢く赤い手

●ペルシャの神秘人

●シンクレア登場

●世界を動かす石油

 

 

第12章 ソビエトは笑う

●米国石油界の駻馬

●北樺太石油問題

●シンクレアの敗退

●スペインの石油戦

 

 

第13章 而も石油戦は続く

●石油に浸む戦争

●ドイツの石油外交戦

●支那大陸の石油

●日本の進路

 

巻尾に (引用書並に参考書に就て)

附録 索引