はじめての哲学 vol.2 「日本ナショナリズム入門〜明治近代とともに湧き出た西洋追随主義と格闘した日本の思想家たち」

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2巻目は、1巻目を受けて、日本が西洋近代の洗礼を受けてから、それにどっぷり浸からずに、日本の伝統的思考スタイルを受け継いで独自の思想を築き上げた四人を扱っています。彼らの思想をまとめると、いずれも西洋型の個人主義・客観主義に対して、生身の人々が「いま・ここ」で関わり合うところに人間世界の本質を見出すという共通点を持っています。



これを学ぶと、西洋哲学が十分に扱えなかった情緒世界の重要性が開けてきます。



もしこの自然や他人との関係を大切にする日本人独特の世界把握の仕方を自覚しないで通り過ぎてしまうと、たとえば、自国の文化に対するまなざしを忘れて、安易な世界市民主義的イデオロギーにからめとられてしまいます。



人類に普遍的な共通性というのはもちろんありますが、それはある表層面で言えることで、世界市民主義的イデオロギーに染まってしまうと、私たちが日々の生活を通して培ってきたよき慣習や言語文化の特長をないがしろにすることにつながります。



いま日本の国力の凋落が伝えられていますね。いわれなき西洋跪拝を捨てて自国文化への認識を深めるために、いまこそ西洋思想と格闘した先人たちの姿を知る必要があると思います。