「疾きこと風の如く、徐かなること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し」
弱肉強食の戦国時代において、「勝率90%超」とも言われる圧倒的な強さを誇った武田家。
本書は、「風林火山」の名の下、その繁栄を築いた信玄と、息子で最後の当主・勝頼の二代にわたる栄枯盛衰の物語です。
あまり知られていませんが、甲陽軍鑑なくして「武士道」の成立はあり得なかったといわれています。
なぜなら、甲陽軍鑑を読み込んだ江戸時代のサムライたちが、そこに「己の規範」を見出し、江戸期の「武士道」の成立につながったからです。さらに、日本に武士道精神があったおかげで、長らく欧米列強の脅威が襲ってきても、その植民地となることなく、独立を頑として守り抜くことができたと言われています。
明治期になると、新渡戸稲造や内村鑑三を通じて海外に「武士道」が紹介され始め、彼らの著作を通じて欧米人を驚愕させたのは、騎士道にも劣らない、強靭かつ気高い「ファイタースピリッツ」が東洋の小国に存在していたという事実でした。
ところが、戦後に入って、甲陽軍鑑は偽書として扱われ、研究者たちから価値の低い文献とみなされてきました。「ニセモノの歴史書」の烙印を押され、学会から完全に追放された禁断の書物だったのです。
しかしその中身を紐解いてみると、
・成長する組織と、ダメな組織の決定的な違い
・反対意見をもつ人間こそ大事にすべき理由
・できるリーダーに求められる条件
また、政治や経済では
・国家を豊かにしていく方法
・敵国に攻められないための条件
・外交でうまく立ち回るための必勝法
など現代への「教訓」となる大切なアドバイスに満ちていました。
戦国最強と謳われた武田家の歴史、家法、領国経営など政治経済・軍事外交の心得を、
豊富な実例で語っており、日本古来の兵法書として江戸のサムライたちも愛読した究極の名著です。
本講座は、そのエッセンスをできる限り抽出し、2時間で全体像と教訓を得られるように構成されています。もちろん、まったく本を読んだことがなくても、まったく予備知識がなくても、どなたでもすんなりと理解できるような講座となっております。
先人たちが培ってきた武士道や日本精神が余すところなくビッシリと詰め込まれ、一時期学会から追放されながらも、朽ちることなく、むしろ現代に古典として燦然と輝く『甲陽軍鑑』...
歴史教科書の編纂にも携わり、先人たちの思想にフォーカスした文芸評論を数多く行なっている富岡幸一郎先生(関東学院大学教授)と、ぜひ一緒に学んでみませんか?