小浜逸郎オンライン読書ゼミ第六回『法哲学講義』_アーカイブ

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ヨーロッパ哲学史上、最も重要にして最も難解な名著──それが、ヘーゲルの『法哲学講義』です。
1770年プロイセン生まれのヘーゲル。19歳の時にフランス革命が起きた。彼はフランス革命を支持する政治クラブの熱烈な弁士の一人だった──しかし革命は九月虐殺に見られる暴力を解放し、粛清の嵐が吹き荒れる恐怖政治へと向かっていく。
そんな歴史的大転換を経験した彼は、1821年──所有、契約、責任、犯罪と刑罰。社会の基礎をなすさまざまなルールは、どのような根拠があれば「正しい」と言えるのか?「よき」社会、「よき」国家とは?──まさに**わたしたちが今生きている世界の「原理」**を解き明かした『法の哲学』を世に突き付けたのです。
ヘーゲルは、思想の世界に閉じ込められた哀れな哲学者ではなく、現実と対話することのできる人物でした。彼はこのような混沌とした世界の中で「絶対的な正しさ」が存在しないことを知りつつも、なお「正しさ」を追求し──「善き社会」を実現するためにはどうすればいいのか、その壮大なテーマを解き明かしたのです。