消滅する満州国〜世界が後悔した楽園都市

歴史に埋もれた「石原莞爾」の真実

戦争と平和の狭間で失脚した天才軍師

昭和の激動期、盧溝橋事件から始まる日中戦争の泥沼に、日本はなぜ突き進んだのか。その裏にあったのは、知られざる軍事天才・石原莞爾の「日中不戦」の信念と、それを覆す運命の対立だった——。


石原莞爾は、当時の日本陸軍で最も鋭い戦略家として知られ、日中間の和平を実現させようと奔走しました。彼が提唱した「日中不戦、北進政策」は、ソ連の脅威に備えるための冷徹な現実主義に基づくものでした。盧溝橋事件の勃発時、彼は戦争の拡大を防ぐため不拡大方針を貫き、中国との和平の可能性を模索。しかし、その理想は、主戦派の勢力によって踏みにじられます。


さらに、中国共産党やスターリン率いるソ連の策略が火種を広げ、石原が望んだ和平への道を完全に断ち切りました。ソ連の工作やコミンテルンの介入が、中国共産党による挑発を裏で支えていた事実は、日中戦争が単なる地域紛争ではなく、世界規模の権力闘争であったことを物語っています。


そして彼が最後に残した「トラウトマン和平工作」も、外交と軍の対立によって潰され、石原自身は失脚。彼が軍を去った後、日本は泥沼の日中戦争へと突き進み、やがて太平洋戦争の悲劇へと繋がるのです。


本講座では、石原莞爾の戦略と失脚の背景に迫り、「もし彼の理論が実現していたら、歴史はどう変わっていたのか？」という問いに答えます。スターリンの策略、コミンテルンの影響、日本陸軍内の対立構造——これらの要因を紐解きながら、日中戦争の裏に潜む真実を明らかにします。


石原莞爾という人物を通して再解釈する昭和史。これを知ることは、単に過去を学ぶだけでなく、現代の国際情勢を考えるヒントにもなるでしょう。さあ、埋もれた歴史の真実に触れ、日本の運命を変えた決断の意味を共に探ってみませんか？